20230927
県高校生最強決まるつながる技術
山梨県の高校生が集い、県内で最高の溶接技能を競う「山梨県高校生溶接技術競技会」を制した山梨県市川三郷町の青洲高校。
同校は溶接業界では知名度が高く、優勝経験も多い。
しかし、今回注目を集めているのは、業界内の1%にも満たない女性技能者である望月命さんが優勝したことだ。
今回のARC MASTERSでは、県内トップの溶接技能者となった望月さんに感想を聞いた。

望月命さんインタビュー
私は青洲高校の2年生です。
優勝したことは嬉しいのですが、新聞やテレビなどで取材を受けることになり、慌てています。
「県内トップの職人となって気分はどうですか?」と聞かれることが多いのですが、まるで自分のことだとは思えていないというのが本音になります。
私は、青洲高校では、土木科の生徒になります。
青洲高校で溶接技術を本格的に学習するのは工学科になるため、実は、授業に溶接に触れる機会がとても少ない。
そのため、前々から興味があった溶接に触れようと、工業研究部に入部しました。また、溶接競技会に出場すると決まってから本格的に練習を開始しました。
溶接はやってみると奥が深く、全てをマスターするには10年かかると先生から聞いてびっくりしたのを覚えています。
溶接競技会で恥をかかないために、「溶接トーチの角度」「溶接距離」「ト―チの角度」と、項目を絞って繰り返し練習するように勧められたので、特にトーチの角度を重点的に練習しました。
また、集中して一息の間にビードを引くと、美しい溶接ビードが引けるとは聞いていたのですが、どうやら私は真っすぐなビードを引くのが苦手なタイプでした。
練習中は、途中で集中力が切れてしまい溶接ビードが曲がってしまうこと多数。
競技会の本番直前には、集中して最後までビードを引けるように練習しました。
ビードを一息で美しく引けるようになると、溶接棒と溶接する鋼板の距離に神経を尖らせながら本番に臨んだのを覚えています。
優勝できたことは嬉しいのですが、「山梨県の高校生で1番の溶接技能者だ!」と言われた今も、生活に大きな変化はありません。
別にスーパースターになれなくとも、何かで1番になるのは、それなりに気分が良いです。これから溶接に触れてみようか悩んでいる学生がいるならば、「気軽にやってみること」をお勧めします。
思ったより難しく、思ったより安全で、思ったよりも楽しいと思います。